新聞を眺めていて、文字ばっかりのページ、写真が一カ所に集まりすぎているページは意外と少ないと思いませんか? 紙面をつくる編集者は、さまざまな長さの原稿に見出しをつけ、写真を配置する「レイアウト」を担います。できる限り、見出しや写真を互い違いに散らばらせて、読む人に広さを感じさせないように工夫しています。
試しに1面~5面、中ほどにある「県北」「県南」「都市圏」、社会面あたりをめくってみてください。そして、見出しや写真、グラフィックの配置に注目してよーく目を凝らしてください。
定番は「Y字型」。紙面の右上、左上、真ん中付近の3カ所にポイントを置きます。大きな写真や見出しを配置することが多く、そのページのトップニュースから2番手、3番手にあたります。もちろん他の記事や写真もありますが、主にこの3点が強調されているはずです。ページ全体に記事が詰まっているような広い紙面では「X型」が有効とされています。紙面の四隅を対角線で結ぶと、その線上や近いところに、写真や見出しが配置されている状態です。最後に「O型」。紙面の中心から円を描くように写真や見出しがあるパターンです。その日の記事や写真の量によるため、必ずしもその通りになっているわけではありませんが…。
編集者は、日々、読みやすい紙面になるように頭を悩ませています。どうです? バランスをとる工夫に気づいていただけましたか?