熊本県内を中心に取材を行い、熊日朝刊や電子版などに掲載する記事を執筆します。そのフィールドは政治経済、事件事故、社会問題、街ダネ、文化芸能、スポーツなどさまざま。各機関から発表されるニュースはもちろん、独自の調査や聞き込みでキャッチした情報を報じます。
報道の役割は、社会の出来事を早く正確に、分かりやすく伝えること。情報を受け取った読者がよりよい社会のあり方を考え、行動するきっかけにしてほしいと願っています。特に私たち地方紙は、暮らしに最も近い地域の視点から社会を見つめる報道機関。熊本を豊かにすることはもちろん、全国に共通するような普遍的な問題を掘り下げる報道を心掛けています。
公害の原点とされる水俣病、2回の震度7が襲った熊本地震、60人以上が犠牲になった2020年7月豪雨…。国内最大級のハンセン病の療養施設「菊池恵楓園」や、「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)もここ熊本にあります。熊日はこうしたテーマを継続的、多面的に報じてきました。現場に鍛えられた記者たちの報道は、新聞協会賞(編集部門・6回)をはじめ全国でも評価されています。
地域密着の取材網で熊本の今を発信する
社会担当 | 事件事故や裁判、災害、教育や水俣病、ハンセン病、こうのとりのゆりかごなど社会問題全般。 |
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政経担当 | 県政・熊本市政班は行政の施策や政界動向をウオッチ。経済班は農業、製造、流通など地域経済をチェック。 |
地方都市圏担当 | 熊本都市圏の地域に密着した「街ダネ」を掘り起こします。 |
県内21か所の支社総支局、東京・福岡両支社にも記者を配置しています
健全なジャーナリズムには、安定した経営が欠かせません。ビジネス職は新聞広告やイベントの企画、新聞の販売促進などを通じ、収益面から会社を支える仕事。熊日が培ってきた情報網や地域からの信頼を武器に、新たなビジネスを開拓している人たちもいます。
広告営業の担当者は、朝刊や生活情報誌「すぱいす」の広告企画を立案し、広告主や広告代理店に提案します。新聞というメディアは公益性が高く、SDGsや災害復興、飲酒運転撲滅など、社会的なテーマを扱うのに適しています。全国的な大企業のブランディングはもちろん、「熊本密着」をアピールしたい地場企業の後押しをすることができます。WEBサイトやSNSを絡めた「紙+デジタル」の企画にも力を入れています。
活躍の場は紙面の外にも広がっています。イベント部門では雑貨を集めた「すぱいすカントリー&クラフトフェア」や医療セミナーなどを開催。自治体から受託したUIJターン就職フェアや農産物のPRも手掛けています。
ここ数年は新規事業も続々展開。企業・自治体とコラボしたeスポーツ大会、コワーキングスペース「びぷれすイノベーションスタジオ」、地場企業と全国のスタートアップをつなぐオープンイノベーションプログラムなどが誕生しました。目指すのは「地域課題の解決」。新聞社の信頼性、ネットワーク、発信力を武器に、あらゆる手段で実現を目指します。
収益を上げつつ、地域や広告主の課題を解決します。
営業部 | 新聞や生活情報誌「すぱいす」などの広告枠営業。広告代理店と連携し、広告主のニーズに合った広告をプロデュースします。最近はWEB広告や、紙面と連動したイベントも扱い、広告主の課題解決を目指しています。 |
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地域創成部 | 主に自治体から受託した事業を企画・運営します。高齢者の元気づくりや観光PRを兼ねたeスポーツイベント、人口減少が進む地域に移住・定住者を増やすためのブランディングなど、フィールドは多岐にわたります。 |
コンテンツ制作部 | 広告企画紙面や生活情報誌「すぱいす」の編集を担うライターや編集者が在籍しています。 |
編成部 | 「すぱいすクラフトフェア」など熊日主催イベントの企画運営チーム、広告の審査チームがあります。 |
新聞販売センターの後方支援や販売企画の立案を行います。
熊日は、紙の新聞発行を続けつつ、電子版を中心としたデジタル展開を進める「紙+デジタル」に全社一丸で取り組んでいます。その戦略をデジタル面で支えるのが情報技術職です。高等専門学校や大学の情報系学科を卒業した人が多く在籍しています。
かつては新聞製作や各種業務の社内システムを保守・管理するのが主な業務でした。外部のベンダーが開発したシステムを円滑に運用したり、社員に使い方を指導したり、トラブルに対応したり…。社内ネットワークの構築やIT機器の管理も担い、社内のITに関するあらゆる困りごとに対応していました。
現在はそれに加え、ニュースサイト熊日電子版の開発、業務フローのDXの中心も担っています。社内の意向を取りまとめる要件定義から、自社環境での運用検証まで、開発の上流から下流に一貫して関わります。技術者として幅広い知識と対応力を身に付けられる仕事です。
本社内にある印刷工場で、新聞などを高速印刷する輪転機を操作、整備します。本社建屋の電気設備の管理を担う部門もあります。高等専門学校や工業高校で、機械や電気などものづくりの知識を学んだ社員が多いです。
最新ニュースや写真が載った新聞を「より早く」「より正確に」「より美しく」印刷することが最大の使命。そのためには毎日の作業をこなすだけではなく、よりよい方法を常に模索し続ける姿勢が必要です。「この仕事は“作業員”じゃない。工程の改善を考え抜く“エンジニア”だ」。そんなマインドで仕事に向き合っています。
熊本地震の時は、揺れで停止した輪転機の復旧に全力で取り組み、災害情報を満載した新聞を1日も欠かさず発行することができました。記者が各地から集めた情報、ビジネス職がクライアントの思いを詰め込んだ広告。それらを新聞という形にし、県内21万世帯の読者に届ける仕事に、誇りを持って取り組んでいます。